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小学館
グループ:Book
ランキング:7489
価格:¥ 735
発売日:2008-12-01
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自らの経験からも肯けること頻りの一書(捕虫=28頁「精神を養うための殺生」)
(2009-01-01)
書名はあくまでも第1章の内容を捉えてのもの。ヴァーチャルな「ムシキング」の世界には熱中するが(一部の昆虫を除き)実物には見向きもしない子供たちを例に、あらゆるものが実物のもつ豊饒さや多様さ、複雑さを喪失して概念化(記号化)されてしまい、頭と体を使って自ら(虫を)捕え、整理し、調べ、考える機会(=正に忍耐と創造の機会)を奪い続ける教育状況に警鐘を鳴らす。
第2章は、昆虫そのものの生態環境に焦点を当て、農薬の大量使用、舗装道路やローカルな生態系を無視した街路樹の増加などが、虫ひいては土壌微生物の絶滅を惹起している状況を告発する。(中谷宇吉郎ではないが、「虫は地からの贈り物」ではないだろうか。虫そのものを守るのではなく、その生存環境を保障することが種の保存に不可欠であることは明らかであろう。)
なお、真面目だが笑えた発言を幾つか。奥本氏「「昆虫採集で虫を殺すのはけしからん」と言うけど、車で殺す数のほうが凄いんですよ」(111頁)。養老氏「捕虫網での虫捕りは武道なんだよ」(181頁)。いずれにせよ、自然の豊饒さや多様さ、複雑さを知らない日本人世代から、今後の国際社会の各所で渡り合っていけるだけの人材が輩出するとはとても思われない。
子供が虫を思う存分捕れる世の中にしたい
(2008-12-11)
3人は本当に虫が好きなのだ。まるで、虫を肴に、一杯やりながら好き勝手に話している雰囲気の会話が続き、私も参加している気分で楽しく読んだ。いや、出来ることなら私も参加したくなった。
今、やたらと環境、環境というが、実際に虫を捕ったこともないような人に何がわかるのだろう?虫も捕らない人は何を知っているのだろう?と思う。現代の日本、虫が減ってしまった、虫が生き辛くなったことは、日常的に虫に接していれば誰もが賛成することだろう。それは、虫だけでなく、どんどん自然そのものが貧困になっていき、それに伴って人々の発想も貧困になっていくことなのだ。私はこれをよんで「うんうん」とうなずくと同時に、なんとかしたくなった。
かなりマニアックな虫の名前が出てくるので戸惑う人もいるかもしれないが、虫の名前を知らない人でも、3人の虫好きが、虫を通じて何を言いたいのかをくみとることは出来るだろう。虫マニアでなくても、楽しく読めるはずだ。
これを読んで驚いた、勉強になった、という人がいれば、それは3人の術中にはまっているのである。私はむしろ、そういう人が読んで、眼から鱗をたくさん落としてもらいたいものだと思う。
読みながら、自分の子供の頃のように、子供が自然と虫を追いかけることが出来るような世の中に戻って欲しいと強く願わずにはいられなかった。よく、子供に「ゲームをするな!」という人がいるが、では何をすればよいというのか。私はその分、子供に虫をたくさん捕まえさせたい。
笑いながらも勉強になる1冊です
(2008-12-07)
「3人寄れば虫の知恵」(洋泉社)以来12年ぶりになる虫好き3人による対談です。3名とも虫捕りがいかに好きかが伝わってくる。今では、特に都会の子供たちは勉強が中心となり虫捕りとするような機会があまり与えられないように思います。なぜこれほどまでに虫捕りに熱中をするのか、こればかりは経験してみないと分からないことです。是非、勉強だけでなくたまには外で虫捕りをと伝えたくなりました。
本書のいたるところで、どの虫の少なくなっているということが書かれています。そういった話しの中で第2章では、環境問題について、そして政治の政策について語られる。単に木を植えることが自然環境と整えることではないことを知る。笑いながらも勉強になる1冊です。
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